強迫性障害の基礎知識


強迫性障害に陥りやすい6つの性格



では、そもそも強迫性障害を発症する人と、しない人がいますが、その違いは何なのでしょうか?

一般的に、その人の「性格」が密接に関係していると言われており、

当センターでは、次のような性格のひとが発症しやすいと提唱しております。


1.感受性が高い

2.完璧主義

3.向上心が高い

4.粘着/執着気質

5.疑い深い

6.心配性



感受性が高い


強迫性障害を発症するひとの多くは感受性が高いと言えます。

いろんなことによく気付き、感じてしまうため、人よりも傷つきやすく、過去のトラウマを引きずってしまう傾向にあります。

そのため、どんなに小さな心配も必要以上に大きく受けとめてしまい不安に感じたり、必要以上に自分の責任を感じてしまいます。

もちろん、感受性が豊かなひとは、その才能を存分に発揮し、大きな才能となり華を咲かせるひとも多いです。

ですが、「過去のトラウマ」や「間違った認識」というフィルターを通じて、ネガティブな情報として多くのものをキャッチしてしまい大きな精神的負担を受けるケースも多いのも事実です。

そして、強迫性障害の症状の悪化や、うつ病やパニック障害の併発を引き起こしてしまう傾向も多いことから、受けとめ方次第でプラスにでもマイナスにでもなる性格だと言えます。



完璧主義


何事にも完璧を求めてしまいます。

几帳面で頑固な性格です。職人気質と言ってもいいかもしれません。

わずかな妥協も許すことができず、すべてのものごとをきっちり、そして完璧に遂行しないと気が済みません。

職業によっては非常に有用に働くこともある性格なのですが、何事も完璧にこなそうとするため、本人の疲労とストレスは想像以上のものだといえます。

そして、その多くの人が基本的に“まじめ”な性格であるため、「必ず~でなければならない」という強迫観念にとらわれやすいのです。



向上心が高い


ポジティブで非常に素晴らしい性格なのですが、これもまた強迫性障害になりやすい性格の一つだといえます。

たとえば

・いい学校に行きたい
・いい仕事をしたい
・思い通りの人生を送りたい
・自分の人生はもっと高いレベルにあるべきだ

-など、ひと一倍欲望が強く、「必ず実現させたい」、「させないといけない」という強迫的な感情を持ち合わせています。

そして、自分の目標を邪魔する恐れのあるものに対してものすごく敏感になっているため、

「○○をしないと、△△という良くない結果を招いてしまう」

というような「間違った思い込み」にとらわれやすく、何の因果関係のないもの同士を自分のなかで強く結びつけてしまい、極度の不安や恐怖を抱いてしまうのです。

そのため “○○をしないといけない”という強迫観念に逆らうことができず、無意味な強迫行為をせざるを得なくなります。



粘着/執着気質


一つのことをいつまでも覚えていたり、考えてしまいます。

これは、感受性が高い性格と似ているところがあるのですが、過去誰かに言われたひと言が頭からずっと離れなかったり、過去のトラウマをずっとひきずってしまう一面があり、心に引っかかったことをいつまでも抱えてしまう傾向にあります。

そのため、ドアにちゃんと鍵がかかっているか必要以上に確認したり、電気を消し忘れていないかと不安で仕方がなかったりと、何度も確認したい衝動に駆られてしまうのです。

その半面、心の落ちつきがあり、決められたことをキッチリとやりこなす注意力や粘り強さがあるなど、プラスな一面があるのですが、急激な変化への柔軟な対応が苦手で、几帳面でルールを重視しする傾向にあるため、自分の中だけのルールに縛られやすく、それが強迫観念へと繋がってしまうのです。



疑い深い


あいまいなことに耐えられず、常に疑いの目を持って真実を追求しようとしてしまいます。

どんな些細なことでも突き詰めようする探究心は、研究職など、社会でプラスに働くこともあります。

しかし、頭に浮かんだどんなささいな疑いも頭の中から消し去ることができず、その疑いを晴らすため、何度も繰り返し確認行為を行ってしまいます。

それは、ドアの鍵やガスの元栓などに対する確認行為だけではなく、人に対してのものもあり、これらが確認恐怖や過度の質問癖に繋がっていくのだと考えています。

誰でも大なり小なり疑い深いところはあるものです。しかし、多くの人はバランスを取りながら、その疑いをうまくかわして生きています。

ですが、強迫性障害を発症しやすいひとというのは、すぐに納得することができず、物事の裏側まで考えたり、とことん調べないと気が済まないため、この負のスパイラルに陥ってしまうのです。



心配性


どんなに些細なことでも重大に受け止めてしまい、いつも不安な気持ちに駆られてしまいます。

世界は危険に満ち溢れている、自分は不幸な出来事に見舞われやすい、小さな問題がいつも大きな問題へと発展してしまうなど、自分の身に降りかかる恐れのある脅威を過大に評価してしまい、それが不潔恐怖や確認恐怖などのさまざまな強迫観念に結びつき、その思考はますますエスカレートしていきます。

また、危険に対して常にアンテナを張っているため、普段健康なひとが気にしないようなことも気になり、頭の中での妄想は日々強化されていきます。

そして、その心配事が少しでも実現化すると、その間違った認識が自分の中で肯定され、症状を悪化させてしまうのです。







以上が、強迫性障害に陥りやすい6つの性格になります。

しかし、いくら強迫性障害を発症しやすい性格であるといっても、すべてのひとが強迫性障害になるわけではありません。

強迫性障害になるには、もう一つ外せない条件があると考えています。


それは、“誰にも譲れない大切なもの”です。


心の底から“守りたい”、“達成したい”という強い想いがなければ、強迫性障害になることはないと思います。


「○○をしなければ、家族が不幸になる」

「○○をしなければ、目標を達成できなくなる」


このような強迫観念は、どうしても守りたい大切なものであるからこそ頭に浮かぶのであって、そもそも守りたいものがなければ、不安や恐怖心を感じることもないでしょうし、強迫観念が頭に浮かぶこともないと思います。

そして、誰にでも「譲れない大切なもの」があるからこそ、危害をあたえる恐れのあるもの、妨げる材料になりえるものに対して極度に敏感になり、よからぬ考えへと思考が発展してしまいます。


それが、強迫性障害です。

そして、その『間違った認識』が、あなたを苦しめ続けているのです。







強迫性障害とは?


強迫性障害に陥りやすい6つの性格


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